開催日や運用は年により変わる場合があるため、直前に公式発表をご確認ください。
「伊勢神宮に行くなら、三重の祭りも体験してみたい」──そう思う方も多いのではないでしょうか。
三重県には、日本の神道文化を象徴する荘厳な祭礼から、地域の人々が熱狂する奇祭まで実に多彩なお祭りが受け継がれています。
豪快な鉦や太鼓の音が夜空に響き渡る桑名の石取祭、海と人との絆を表す鯨船行事、日本最古の神社・花の窟で行われる神秘的な神事…。
それぞれの祭りが「ここでしか体験できない瞬間」を持っています。
旅の途中で立ち寄るだけでも、きっと心に残る思い出になるはず。
それでは、一つずつ詳しくご紹介していきます。
日本一やかましい祭り|桑名・春日神社の石取祭
桑名市の春日神社で行われる「石取祭」。
別名「日本一やかましい祭り」と呼ばれ、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
見どころは、町内ごとに曳き出される豪華な祭車。
昼は金箔や彫刻を施した美しい姿をじっくり鑑賞でき、夜になると鉦や太鼓の音が鳴り響き、祭車が一斉に動き出します。
その迫力はまさに圧巻で、耳と体に響き渡る熱気を体感できます。
特にクライマックスの「叩き出し」は必見。
深夜に近づくほど音と熱気は最高潮に達し、桑名の街が一晩中眠らないほど。
観光客には昼と夜の両方を楽しむ「二度見学」がおすすめです。
開催日 | 桑名石取祭:毎年8月の第1日曜日 |
開催場所 | 三重県桑名市、春日神社周辺 |
アクセス | JR・近鉄・養老鉄道「桑名駅」から徒歩またはバスを利用 |
ご利益 | 「子孫繁栄」「事業繁栄」「厄除開運」「縁結び」安産など |
露店・屋台 | 無 |
公式サイト | https://www.kuwanasousha.org/isidori/ |
鯨船行事|鳥出神社に伝わる海の勇壮な祭り
四日市市の鳥出神社で行われる「鯨船行事」。
江戸時代から続き、国の重要無形民俗文化財にも指定されている祭りです。
最大の見どころは、鯨を模した巨大な船形山車。
担ぎ手たちが掛け声とともに前後左右に揺さぶると、まるで海面を泳ぐ鯨そのもの。
観客からは大きな歓声があがり、迫力満点の光景が広がります。
漁師町ならではの「海の男たちの心意気」がそのまま形になったような行事で、航海安全や豊漁祈願の意味も込められています。
写真映えする場面も多く、漁港グルメと合わせて楽しむのもおすすめです。
開催日 | 毎年8月14日と15日 |
開催場所 | 三重県四日市市富田地区の鳥出神社 |
アクセス | 近鉄富田駅より徒歩約8分 JR富田駅より徒歩約8分 |
ご利益 | 豊漁、豊穣(作物の豊かさ)、地域の安全、そして富貴(富と地位) |
露店・屋台 | 無 |
公式サイト | https://www.toridejinja.org/ |
花の窟神社例大祭|神話が息づく日本最古の神社
熊野市の花の窟神社は「日本書紀」にも記された日本最古の神社のひとつ。
例大祭は毎年2月と10月に行われ、日本神話に登場するイザナミノミコトを祀ります。
見どころは、巨岩から張られた御縄を氏子たちが引き下ろす「御縄掛け神事」。
数十メートルに及ぶ縄が揺れる様子は神秘的で、観客を圧倒します。
また、火の粉が舞う中で行われる松明行列も迫力満点。古代から続く信仰を目の前で感じられる瞬間です。
観光客は祭りの日を狙って訪れると、熊野古道の歴史と合わせて深い神話の世界を体感できます。
開催日 | 春に毎年2月2日、秋に毎年10月2日 |
開催場所 | 三重県熊野市の花の窟神社 |
アクセス | JR熊野市駅から新宮駅行きバスで「花の窟」下車 |
ご利益 | 家内安全、健康長寿、夫婦円満、「よみがえり」 |
露店・屋台 | 無 |
公式サイト | https://hananoiwaya.com/ |
うどのまつり|烏止野神社に伝わる素朴な秋祭り
伊賀市の烏止野神社で行われる「うどのまつり」。
五穀豊穣を願い、古くから続く秋の祭礼です。
見どころは、村人総出で繰り広げられる神輿や太鼓の行列。
田園風景を背景に進む姿はどこか懐かしく、「日本の原風景」に出会える瞬間です。
子どもたちも参加できる素朴な行事で、観光客も温かく迎え入れてくれる雰囲気があります。
派手さはないものの、地域の絆と祈りを感じられる貴重な祭り。伊賀観光の途中に立ち寄るのもおすすめです。
開催日 | 毎年11月23日 |
開催場所 | 烏止野神社 |
アクセス | JR鵜殿駅下車 |
ご利益 | 厄除け、方除け、そして招福や開運 |
露店・屋台 | 例年11月の第3土曜日の前夜祭、第3土曜日、そして日曜日の3日間に出店有 |
公式サイト | 無 |
夏祭り|静かに祈りと賑わいを体感する護国神社の行事
津市の三重縣護国神社で行われる夏祭り。
戦没者の慰霊を目的とした厳粛な神事でありながら、市民にとっては夏の風物詩です。
見どころは境内を埋め尽くす数千の提灯。
夕暮れから次第に灯がともり、夜には幻想的な光の回廊が出現します。
提灯を背景に浴衣姿で写真を撮る人も多く、夏の夜の特別な思い出になりますね。
また、露店や子ども向けの催しもあり、家族連れでも楽しめます。
静けさと賑やかさが共存するのがこの祭りの魅力です。
開催日 | 毎年8月13日~15日 |
開催場所 | 三重県護国神社 |
アクセス | 近鉄線「津新町駅」から徒歩で約15分、またはバス「津駅東口」から「市役所前」または「裁判所前」で下車し徒歩数分、近鉄「津駅」から「県立図書館」停留所までのバス利用が可能 |
ご利益 | 国家の平和と繁栄、そして、御祭神が願う子供たちの健やかな成長 |
露店・屋台 | 有 |
公式サイト | https://www.miegokoku.org/ |
神嘗祭|伊勢神宮で行われる日本の原点ともいえる大祭
伊勢市の伊勢神宮で毎年10月に行われる「神嘗祭」。
その年の新穀を天照大御神に奉る、日本の稲作文化を象徴する大祭です。
見どころは、外宮と内宮で執り行われる厳粛な神事。
雅楽や舞の奉納があり、古代から続く祈りの形を体感できます。
一般参拝者は神事そのものに加わることはできませんが、境内の雰囲気や儀式の一端を感じることが可能です。
伊勢志摩観光と合わせて訪れれば、日本文化の核心に触れられる貴重な体験となります。
開催日 | 10月15日(木)から10月25日(土)まで |
開催場所 | 三重県伊勢市にある伊勢神宮の「外宮(豊受大神宮)」と「内宮(皇大神宮)」の両方 |
アクセス | JR・近鉄の伊勢市駅から徒歩約5分 |
ご利益 | 五穀豊穣」「産業振興 |
露店・屋台 | 無 |
公式サイト | https://www.isejingu.or.jp/ritual/annual/kanname.html |
多度大社ちょうちん祭り|夜空に浮かぶ幻想的な提灯行列
桑名市の多度大社で行われる「ちょうちん祭り」。
夏の夜を彩る祭礼として広く親しまれています。
見どころは、数百の提灯を掲げた行列が参道を進む幻想的な光景。
昼間は子どもたちが参加する行列が微笑ましく、夜は荘厳でロマンチックな雰囲気が広がります。
それもあって、観光客にとっても写真映えする人気スポットです。
特に、提灯の明かりが川面や森に反射する瞬間は必見。昼と夜で雰囲気が変わるので、滞在時間を長めにとるのがおすすめです。
開催日 | 毎年 5月上旬の連休中(5月4日・5日)に開催される「多度大社」の祭り |
開催場所 | 三重県桑名市多度町多度1681番地にある多度大社 |
アクセス | 電車の場合、養老鉄道「多度駅」から徒歩約20分、またはKバス「多度大社前」バス停下車すぐ |
ご利益 | 健康長寿、厄除け、開運、縁結び |
露店・屋台 | 有 |
公式サイト | https://tadotaisya.or.jp/ |
二見興玉神社例祭|夫婦岩と日の出が重なる神秘の瞬間
伊勢市の二見興玉神社で行われる例祭。
夫婦岩で知られる神社らしく、海と太陽を結びつける神事が特徴です。
見どころは、祭りの朝に夫婦岩の間から昇る太陽を拝む場面。
太鼓や神楽が響く中、参拝者は海と太陽の神秘を全身で感じます。
海辺に立つ夫婦岩と朝日の光景はまさに神話的。
観光客にとって「旅の始まりにふさわしい祭り」といえるでしょう。
開催日 | 毎年7月14日 |
開催場所 | 二見興玉神社 |
アクセス | JR参宮線「二見浦駅」から徒歩で約15分 またはJR・近鉄「伊勢市駅」・近鉄「宇治山田駅」から 「鳥羽バスセンター」行き、または伊勢二見鳥羽周遊バスCANばす「夫婦岩東口」下車徒歩5分 |
ご利益 | 縁結び・夫婦円満、交通安全、商売繁盛、家内安全、金運 |
露店・屋台 | 無 |
公式サイト | https://futamiokitamajinja.or.jp/event/ |
三重県の神社祭りに関するよくある疑問
こんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
三重県のお祭り旅行を計画する際に役立つQ&Aを下記にまとめましたので参考にしてみてください。